結論から言いますと、紙と鉛筆があれば漫画は描けます。まあこれは超初心者の人が最低限揃える道具ですね。

雑誌などで読む漫画は、実に色々な道具を駆使して描かれています。紙もただのコピー用紙ではなく、漫画専用の原稿用紙を使っていますし、鉛筆で下描きをしたあとにペン入れといって漫画専用のつけペンを使っています。

ここでは基本的な漫画を描く道具をご紹介しましょう。

紙…ケント紙や漫画専用の水色の枠がついた原稿用紙があります。漫画家によっては、絵柄やストーリーに合わせた風合いが出る紙を使うことがありますが、最初は漫画専用の原稿用紙を使うのが無難でしょう。

サイズはA4が一般的で、プロや投稿用は誌面に載る時に縮小することを考えB4サイズを使われています。

鉛筆…これがなくては始まりません。ネームや下描きには絶対必須だからです。中には下描きなしでいきなりペン入れする漫画家もいるようですが、それはプロと才能が成せる技なので真似はお勧めしません。

鉛筆の種類は何でも構いません。ただ後から消すことを考慮し、筆圧の高い人は2B以上の柔らかくて少しの力でも濃く描けるものを選びましょう。

消しゴム…ペン入れをした後も使いますが、下描きの時に失敗したらすぐ消せるように、消す力の強いものを選びましょう。力を入れ過ぎて紙を破いたり、何度も消しゴムをかけて表面がザラつかないよう注意してください。

普通の消しゴムでも構いませんが、表面のザラつきが気になる人は練り消しゴムという柔らかい粘土のような消しゴムもあります。

また、後述するスクリーントーンに効果を入れるための砂消しゴムというものもあります。

直線定規…漫画のコマの枠線を引く時や、スピード感などを出す直線の効果線を入れる時に使います。下描きの時は普通に使っていいのですが、ペン入れの時はひっくり返して使う、つまり定規の部分が紙に対して<のように隙間が空くようにします。

そうしないとインクが定規の下に入り込み、原稿が大惨事になります。

ペン軸…ペン先をはめて使うための軸です。ペン先によって軸を変えなければならないことがあるので、2種類ほど持っておいた方がよいでしょう。

ペン先…漫画を描くために重要な道具がペン先です。ペン先には色々な種類があります。Gペン、スプーンペン、カブラペン、丸ペンなどなど。描き心地も線の強弱や太さ細さが違うので、色々試してみることをお勧めします。

また、ペン先は消耗品です。ペン先を買う時に分かりますが、大体一袋に3~4本まとめて入っています。ペン入れの時に引っかかる、描き心地が悪くなった時がペン先の替え時です。

インク…ペン先に付けて使うインクです。漫画専用インクもありますが、多くの漫画家は証券用のインクを使っているようです。これも好みなので、どちらで描くかは自分の良い方を選んでください。

修正液(ホワイト)…どんなに下描きをキッチリしていても、線を描き間違えたりはみ出したり、インクが飛び散ったりしてミスをすることがあります。これを修正するために白い修正液を使います。

また、髪や瞳のハイライトを入れたりする時にも使うため、修正専用のものではなく、ポスターカラーの白を使う漫画家もいます。

墨汁…ベタ塗り(黒く塗りつぶすこと)をする時に使います。ベタ塗りはしっかり黒く塗らないと、印刷した時にムラが出てしまいます。油性ペンでベタ塗りをすることもありますが、ムラがなくなる点では墨汁をお勧めします。

この他、枠線用ペンや筆、スクリーントーン、スクリーントーン用の転圧棒、カッターなどがありますが、まずは上記の道具を揃えれば一応漫画は描けます。