漫画家は日々ネタを生み出す戦いのような仕事です。ネタがなければストーリーも構図も思い浮かびません。

そのため、ちょっとしたことをメモに書き留め、そこから妄想を膨らませてネタにすることもあります。夢からヒントを得て、ネタにすることもあります。

ちょっとしたことも夢も、記憶に鮮明に留めておくのは難しいですよね。ですから常にメモ帳を持ち歩く必要があるのです。

些細な事が壮大な物語に繋がったり、ギャグのネタとして使えることもあるのです。

メモを取る、という行為は、忘れないためにメモするとともに、脳の中に記録させやすくします。その時はただのメモでも、脳の中で他のアイディアと繋がり、また違ったアイディアを生み出すかもしれません。

今はモバイル機器が充実していて、スマホなどにもメモ帳機能がありますが、できればその場でサッと書けるように紙のメモ帳と筆記具を用意した方が良いでしょう。

書く、描く、という作業は、脳に記憶させるのに重要なものです。学生時代を思い出してください。苦手な漢字や公式を何度も書くことは、テストや受験勉強に大いに役立ったはずです。

手先を使う作業というのは、それだけで脳に刺激を与え、記憶させるものです。また、漫画を描くのも手先での作業が大半ですよね。描いているうちに、そう言えばあんなことがあった、とネタの閃きをもたらしてくれる可能性があります。

漫画家という仕事は、常に漫画のことを考えて、次の展開はどうしよう、このキャラクターにはどういうセリフを言わせようかと脳をフル回転しつつ悩み続けるものです。

考えていないところから、ポッとアイディアが浮かぶものではありません。

そのため、メモ帳をフル活用し、脳に記憶させ、頭の中の引き出しをいくつも作っておく必要があります。漫画家が博識であったりユーモアがあったりするのは、こういったネタ集めを欠かさないからだと言っても過言ではないでしょう。

メモ帳には走り書きでもいいのです。無論、丁寧に書いた方が後から見直しやすくはなりますが、瞬間に見たこと思ったことをササッと書くには走り書き程度で充分です。

写真を撮るのも、後で見返せるのでいいですね。ただし被写体が人物であったりする場合は注意しておかないと怒られたり、いらぬトラブルの原因になるのでスケッチする方が無難です。

展開などが決まらない時に、外へ出て気分転換も兼ねてネタ集めをすると楽しいですし、煮詰まった頭も冷えて新しいネタを閃くかもしれません。

漫画家だからと言ってずっと家に籠らなければならないわけではありません。どんどん外へ出て、新しいネタ収集に励みましょう。家にカンヅメになるのは漫画を描く時だけで充分です。

メモ帳(ネタ帳)は漫画家にとって大切な資料になります。自分の持ち歩きに便利なメモ帳、書き心地の良い筆記具を携えて、外の世界へ繰り出してください。それはきっとあなたの漫画家としての貴重な財産に変身するはずです。