漫画というのは多少デフォルメされている部分がありますが、人体の構造を把握していないとわけのわからないポーズになってしまいます。

人体構造の把握というと人体模型でも買わなきゃならないのかと思うかもしれませんが、骨格と筋肉の付き方、可動域が分かっていればかなり人物を描くのが楽になります。

実際にはありえないポーズも、やはり人体構造が分かっているからこそ描けるのであって、決して空想のみに頼ったものではないのです。

「ジョジョ立ち」というのをご存知でしょうか。漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の立ちポーズのことです。かなりクセのある立ち方で、これを真似しようとする人がいます。

中にはかなり難易度の高いジョジョ立ちがありますが、できないことはありません。実際にやってみてできるポーズが多いということは、やはり人体構造あってこその奇妙なポーズなのです。

人体構造を参考するには、写真やデッサン人形、デジタルでのデッサンツールなどがあります。絵が上手い人ほどこれを参考にポーズを描いていたりします。

何にでも言えることですが、上級者ほど努力することを惜しみません。ポーズもデッサンも、頭の中ではイメージできていてもそれをそのまま描こうとするのは容易ではありません。ですから参考にするものが必要なのです。

ひとつ注意したいのが、他の漫画のポーズをそのままトレースすることです。練習などで模写するにはいいのですが、それを作品として出すとすぐにバレてしまい、最悪著作権問題にも発展しかねません。

今はネットがあるので、そのような他作品のトレースはすぐに見破られてしまいます。ブログなどをやっているとあっという間に炎上してしまいます。

読者の評価が連載の続投か打ち切りか決まる世界ですので、あまりに酷いと即打ち切りの憂き目にあいます。

さて、人体構造の把握ですが、基本は骨格と筋肉の付き方を勉強します。内臓などは漫画に必要なら勉強しましょう。とりあえずかっこいい身体つきを描くのに必要なのが骨格と筋肉なのです。

性別の違いや人種の違いで骨格は変わってきますし、貧弱な体かマッチョなのかで描く筋肉量も違ってきます。また、ポーズを取らせるときに骨格と筋肉が分かっていないと、どうなってんだコレ?というポーズになってしまいます。

骨格と筋肉がキマッていると、ポーズや絵そのものがかっこよく見えます。漫画なので、ある程度のデフォルメもできます。リアル指向ならなおさら人体構造は勉強しておきましょう。

最初は難しいと思うかもしれませんが、練習していくうちに分かってくると思います。それから自分の絵柄に落とし込んでいきましょう。

あまり意識しすぎると、今度は動きが固くなり、躍動感が出なくなります。ここが難しいところですね。リアルとデフォルメ、この描き分けがレベルアップのカギとも言えます。

構造を知った上で思い切りデフォルメしてしまってもいいですし、そのままリアルに寄せた描き方でもいいです。あなただけの骨格、筋肉を描いていきましょう。